犬や猫の尿を家で採って病院へ持っていくときは、先に「家で採ってよいか」「どの容器で、どう採るか」「いつまでに、どう保管して持っていくか」を確認しましょう。採った時刻や保管のしかたは、検査結果を読むうえで大切な情報になります。
ただし、何度も排尿しようとしているのに尿が出ない、ほとんど出ないときは、採尿を待たず動物病院へ連絡してください。特に猫の尿道閉塞は緊急の対応が必要です。
家で採る前に、病院へ聞いておきたいこと
「朝に採れたけれど、診察は午後。どうしておけばいい?」。こんな迷いを減らすために、受診の予約や電話のときに、次のことを聞いておくと準備しやすくなります。
- 今回の検査は、自宅で採った尿を持参してよいですか。それとも病院で採りますか。
- 家で採る場合、容器と採り方、必要な量を教えてください。
- 何時ごろ採り、いつまでに持参すればよいですか。それまでの保管方法はどうしますか。
病院から渡された容器や採尿用品があれば、その使い方に従ってください。犬と猫、検査の目的、いつ受診できるかによっても確認したい条件が変わります。自己流でお腹を押して尿を出そうとせず、難しければ病院に相談しましょう。
採れたら、時刻と採り方をメモする
検体と一緒に「いつ、どう採って、どう置いていたか」を伝えます。記憶だけに頼るより、採れたその場で短く書いておくと安心です。
- 採った日と時刻
- 採った方法と使った容器
- 採ってから持参するまでの保管場所・方法
- 途中でこぼれた、砂や汚れが混じったなど、気づいたこと
うまく採れなかったことや、途中の保管方法が分からなくなったことも、そのまま伝えて大丈夫です。使えるかどうかをご自身で決めず、病院で判断してもらいましょう。
時間や保管方法も、検査結果に関係する
尿は、採ったあともずっと同じ状態とは限りません。犬と猫の尿を調べた研究では、保管する時間や温度によって、検体の中で結晶が増える場合が報告されています。これは「持参した尿は使えない」という意味ではありません。採取後の条件を伝えることが、結果の解釈に役立ちます。
そのため、この記事では「必ず冷やす」「何時間以内ならいつでも大丈夫」と一律には決めません。持参の時間と保管方法を、検査する病院に確認してください。猫の診療指針でも、尿の採り方や保存・取り扱いを踏まえた評価が重視されています。
「結晶が出た」と聞いたら、次の確認へ
結晶が見つかっただけで、結石の有無や種類がすべて決まるわけではありません。「採り方や保管の影響はありますか」「再検査や画像検査は必要ですか」と聞いてみてください。尿のpHの数字だけで、食事や粉末食品を選ぶことも避けましょう。
結石の種類と検査の考え方は、こちらの記事で説明しています。 ストルバイトとシュウ酸カルシウム結石の違い
食事に何か足すなら、検査結果を聞いてから
検査後に食事へ追加するものを検討するときは、今のフードや療法食、使っている食品を主治医に伝え、追加してよいか相談してください。療法食の指示がある場合は、その指示を優先します。
原材料や商品の種類を確認したい方へ、ドッグダイナーの「出けっせき取ります」の商品情報をご案内します。ストルバイト用・シュウ酸カルシウム用のある犬猫用の粉末食品で、結石を治療する医薬品ではありません。「結晶が出た」という言葉だけで種類を選ばず、商品ページの情報も主治医との相談にお役立てください。
よくある質問
家で尿を採れなかったら、受診を延期したほうがいい?
採れなかったことを病院に伝えて相談してください。採尿のために受診を先延ばしにしないことが大切です。尿が出ない、ほとんど出ない場合は、持参尿を用意するより受診の連絡を優先しましょう。
時間がたった尿は、捨てたほうがいい?
採った時刻と保管方法を病院に伝え、使えるか確認してください。必要なら新しい尿での検査を案内してもらえます。時間がたったという理由だけで、ご自身で結果や検体の扱いを決めないようにしましょう。
結晶があれば、その種類の食品を選んでよい?
結晶だけでは結石や必要な食事を判断できません。検査結果の説明を受けてから、現在の食事に何か追加してよいか確認してください。
参考資料
ミネソタ大学 Urolith Center「Being crystal clear about crystalluria」
Cornell Feline Health Center「Feline Lower Urinary Tract Disease」
Cornell Riney Canine Health Center「Struvite bladder stones in dogs」
Cornell Clinical Pathology Laboratory「Samples for Urinalysis」
参考資料は検査や受診についての根拠です。紹介商品の治療効果を示すものではありません。